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戦国BASARAのへ・た・鬼パロです。
ゲームの時間軸をガン無視してます。
そういうのが苦手な人はご注意を。
OKって人はつづきから
ちょっとほのぼのな話
宴会をしていたはずだった。
なのに、俺達はなぜ、こんなところにいるのだろうか。
『元親!三成!面白い話を聞いたんだ!』
のんびりと酒を飲んでいた元親と三成の元に、家康が上機嫌でやってきた。
『ここから西へ行った所に、お化けがでるという屋敷があるらしいんだ!そこで肝試しをやったら、おもしろそうだろう!』
『お、面白そうじゃねぇか。』
毛利との喧嘩もちょうど一段落し、元親は退屈していたところなのだ。
『まずは安全な場所か確認するために、何人かで下見をしに行こうと思うんだ。元親も来ないか?』
『おうよ!って言いてぇところだが、そういう話は独眼竜も好きそうだからな。場所を教えてくれ。後で向かうわ。』
ちょうど、政宗と幸村は厠に行っていて、この場にいなかった。
『そうだな。三成!お前はどうする?わしと行くか?元親と行くか?』
どうやら家康の中では、三成は行く事は決定しているようだ。
『私が貴様と行くわけ―――』
『面白そうだね。僕も一緒に行っていいかい?』
断ろうとした三成の背後から、いきなり半兵衛が現れた。
『秀吉が酔い潰れてしまって退屈していたところなんだ。いいかな?』
『もちろんだとも!では、半兵衛殿が一緒に行くと言う事は、三成はわしと一緒だな!』
家康が機嫌よさそうに笑う。
『くっ・・・私は半兵衛様と一緒に行くんだ!貴様と一緒に行くわけじゃない!』
三成、そんなに家康を嫌わなくてもいいと思うのだが・・・。
『お化け・・・?』
『うおっ!?』
急に横から市が顔を出してきて、元親は思わず驚きの声を上げてしまった。
『い、市の字・・・。』
『市のお友達になってくるお化け・・・いるかな・・・?』
フフフッと若干期待を込めた笑みで、市が笑った。
『あー、いるんじゃねぇか・・・?』
あの船幽霊みたいな奴とよく友達になりたいと思うな、と僅かに呆れながら元親は適当な相槌を打つ。
『てぇーか、浅井は?』
ふと、市のお目付け役、もとい、夫はどうしたのかと元親は尋ねる。
市が指さしたところには、長政が熟睡している姿があった。
どうやら、信長に無理矢理飲まされまくった様だ。
その横で一升瓶を抱えながら信長も寝ている。
『じゃあ、お市殿もわしらと来るか?』
家康の言葉に、市は・・・・うん、と頷く。
『家康、行く人は決まったかい?』
慶次が楽しそうな様で、宗麟を連れてやってきた。
『おや?大友殿も来るのか?』
家康が意外そうな顔で宗麟の顔を見る。
『ええ!その屋敷にザビー様がいるかもしれないという噂を聞きまして!!』
誰だ、そんな噂を宗麟に流したのは。
『よし、じゃあ――――』
『行かん。』
家康が顔を向け、何かを言う前に、毛利は冷たく言い放った。
『そうか、まぁ無理意地はよくないからな。気が向いたら元親達と来てくれ!』
しかし、家康はまったく堪えた風もなく、笑った。
『よし、先方部隊、出発だ!』
家康の掛け声と共に、6人は宴会場を後にした。
三成が行くなら刑部も行くはずじゃ、と宴会場を見渡すと、保護者3人(小十郎、佐助、刑部)で自分の子が一番、という自慢に夢中になっていた。
『・・・・・・・。』
しばし、酒飲み相手がいなくなってしまい、ちょっと寂しい元親であるが、舞落ちる紅葉に慰められる。
『綺麗だな・・・。』
『そうであろう。』
呟いた声に応えたのは意外にも毛利であった。
『紅葉は・・・美しい・・・。』
『そういやぁ、安芸は紅葉饅頭が有名だったな。』
あれは美味いよなー、と言うと、毛利は呆れた顔をしてこちらを見てきた。
『ん?石田殿はいないのでござるか?』
その時、幸村と政宗が厠から帰って来た。
『お化けがでるっていう屋敷があるんだとさ。それを見に行ったぜ。』
元親がそう教えると、政宗がニヤリと笑う。
『へぇ、面白そうじゃねぇか。俺達も、Let's go!』
『そういうと思って、待ってたんだよ。』
元親は持っていた酒を置いて、立ち上がる。
『かたじけない。』
『いいってことよ。』
幸村の礼に、元親は笑って軽く受ける。
『毛利殿も行くでござるか?』
幸村は静かに酒を飲んでいる毛利を振り返る。
『行かん。』
毛利は家康にも言った言葉を繰り返した。
『いいではないか。』
『行かん。』
『一緒に参ろうでござる!』
『行かん。』
『きっと楽しいでござるよ!』
『行かんと言っている!!』
耐えきれなくなった毛利が輪刀を取り出す。
『おしっ。こうしようぜ、毛利。お前が俺達3人に勝てたら、誘うのを諦めてやるよ。』
元親はニッと笑うと、碇槍を肩に担いだ。
『そりゃ、面白いPartyじゃねぇか。』
政宗も乗ってきて、刀を1本、鞘から取り出す。
『ふん、我が貴様らに負けると思うておるのか?』
毛利は挑発に乗ってくれたようで、輪刀をこちらへ向けてくる。
『では、真田幸村、参る!』
幸村が二本槍を構え、真っ先に毛利へと向かった。
『くっ、この我が負けるとは・・・!』
さすがの毛利でも3対1では勝ち目がない。
しかし、半刻ももったのは、素直に凄い。
『では、行くでござるよ!』
幸村の元気のよい声と共に元親は出発した。
まさか、こんな事になるとは、思いもせずに・・・・・・。